『理屈よりも奇跡を信じたいんだ。』


    試写会の出口の所でブスが号泣している恋人が死んじゃうだけの恋愛映画に出てきそうなフレーズですけど、やっぱりね、人というのは僅かな可能性に希望を抱くものだと思うんですよ。

    最近の管理人さんはとにかく走りまくっていましてね。
    これはブラック企業に勤めているから無休で走らされているとか、あとちょっとで退勤だったのにゴールがなくなっていたとか、そんな比喩表現ではなくそのままの意味で走りまくっているんですよ。

    前回の記事に書いた怪我も治ってきたから、休んでいた分を取り戻す勢いで走っとるんです。
    まあそしたら全身筋肉痛になりましてね。
    もう疲労でズタボロっすわ。

    どれくらいズタボロかというと、小学校の教室ってホウキとか清掃用具が入ったロッカーが置いてあるじゃないですか。
    で、あの中って大抵真っ黒でズタボロになった雑巾が落ちているじゃないですか。
    もうその雑巾くらいのレベルで管理人さんの身体は疲労でズタボロになったんですよ。
    なんか身体もこぼした牛乳を拭いた後みたいに臭ぇーし。

    疲れの溜まった身体じゃ仕事も捗らないってもんです。
    もう動きたくない、働くのしんどい。
    この前なんて同僚の堀江君と強制わいせつで書類送検された山口達也メンバーの話をしたり「うわさのキッス」を歌ったりしていたら1日が終わってましたからね。
    毎日仕事をサボタージュです。

    ちなみに、堀江君は昔、出会い系サイトで女子高生と知り合ったらしいけど、会う約束をして待ち合わせ場所に行ったら奈良の大仏みたいな顔をしたおばさんが来たそうです。
    写真と全然違ったらしい。
    そんな苦い経験を熱心に語ってくれました。
    でもこれはこれで良かったと思う。
    本当に女子高生だったら逮捕されて堀江メンバーになっていましたからね。

    とまあ、ランニングの疲れが取れず管理人さんは毎日仕事をサボタージュしているわけなんですけど、流石にこのままではいかん、どげんかせんといかんと思いましてね。

    そこで、疲れを取り除くためにマッサージを受けてみることにしてみました。
    スポーツ選手もトレーニングや試合の後は専門のマッサージ師や整体師にマッサージをしてもらっているじゃないですか。
    管理人さんもスポーツに関してはプロ意識を持ってやっているつもりですから、プロフェッショナルを気取って真似してみようと思います。

    マッサージなんて今までやってもらった事がないからどのような段取りで行われるのか分からんのですけど、調べてみたらこちらがお店に行かなくてもスタッフが自宅まで来てくれるそうです。
    で、料金を比べるために色々なお店のホームページを見ていたんですけど、そしたらあるお店に目が留まりましてね。
    そのお店のホームページにはマッサージの様子の写真が載せられていたんですけど、なんとスタッフの人が新垣結衣さんにそっくりなんですわ。
    もう超絶美人なんですよこれが。

    迷う気持ちは一切なし!
    このお店に決めた!
    もう即決っすよ!

    こんなお綺麗な人にマッサージしてもらえるのか!
    素晴らしいじゃねぇーか!
    チクショー、もっと早くこのお店の存在を知っていれば良かったぜ!
    今までの人生損してたわ!

    まあしかし、ブログをご覧の皆さんは「いやいや、新垣結衣さんみたいな美人が来るわけないでしょ。」とか思ってるのではないでしょうか。
    おまけに「ホームページに写ってるのは撮影用の役者だろバカ!」とか「水漏れしてクラシアンに電話したって森末慎二が暮ら~し♪安心~♪クラシア~ン♪とか歌いながら修理しにやって来るわけじゃねぇーだろハゲ死ね!」とか罵詈雑言も浴びせてくるのではないでしょうか。
    しかし、管理人さんはそういった意見に対し断固反論させて頂く所存でございます。
    もう領海侵犯された時の官房長官みたいに壇上で遺憾の意を表明したい!

    例えば、宝くじってあるじゃないですか。
    あれって高額当選する確率なんて限りなく0%に近いんですよ。
    現実的に考えたらあんなもの当たるわけがないんです。

    でも年末ジャンボ宝くじって毎年行列が出来て大勢の人が買うじゃないですか。
    それって現実的には当たらないと分かっていても、僅かな確率に夢を託しているからだと思うんですよ。
    人は理屈よりも奇跡を信じるんです。
    当選する確率は0%に近くても、0という絶対的な数字は存在しない。
    そこにロマンがあるわけなんです。

    つまりですね、管理人さんの選んだお店から新垣結衣さんみたいなお綺麗な方がやって来る確率というのも、決して0%というわけではないんです。
    そこにロマンを抱きたい。

    もっと言わせてもらえば、おそらく年末ジャンボで高額当選するよりも新垣結衣さんみたいな女性がやって来る方のが確率としては遥かに高いと思うんですよね。

    いけるんじゃねぇーかコレ!?
    なんか考えれば考えるほど現実味を帯びてきた!
    ホントに新垣結衣さんみたいな人が来ちゃうかもしれん!
    ガッキーが来ちゃう!どうしよう!ブヒィ~~~!

    新垣結衣さんみたいな人にマッサージしてもらったら、この疲れた身体は完全に回復すると思うんです。
    そしたら、毎日でも走れると思う。
    10㎞でも20㎞でも30㎞でも余裕で走れるはずです!
    フルマラソンだっていけちゃうかもしれない!
    なんなら黄色いTシャツを着て24時間走っちゃってもいい!
    愛で地球を救っちゃったりしてもいい!
    世界中を感動の渦で包み込めるはずだ!

    素晴らしいじゃねぇーか!

    もうね、早速お店に電話しましたよ。

    「お電話ありがとうございます。○○○でございます。ご予約でしょうか?」

    爽やかで真面目な感じの声をした男性が出ましてね。
    直ぐに会員登録してもらいました。
    そして、一通り説明を受けた後で、

    「あのー、新垣結衣さんみたいに清楚系でシャンプーのCMとかに出ていそうな人をお願いしたいんですが・・・。」

    バカかお前は。
    そういう店じゃねぇーよ。

    「はい、かしこまりました。新垣結衣さんみたいに清楚系でシャンプーのCMとかに出ていそうな女性ですね。」

    お前もバカか!
    爽やかなトーンで復唱してんじゃねぇーよ!

    しかしですね、これってとても良い状況だと思うんです。
    だってこのお店には新垣結衣さん似のお綺麗な女性が実際にいるって事じゃないですか。

    もう胸が躍りましたね。

    電話を切った後はダッシュで大掃除ですわ。
    新垣結衣さんみたいなお綺麗な方がやって来るのですから、ホコリ一つ残さず掃除するというのが礼儀というものです。
    テーブルもピカピカ、床もピカピカ、トイレもピカピカ、シンクに至っては上司の頭くらいの眩い光りを放っていましたからねピカーー!

    掃除が終わり新垣結衣さんとの対面の時が刻一刻と迫る。

    緊張するぜ。
    どんな事を話せば良いのかな。
    女性と話すのはあまり得意じゃないけど会話が続くように頑張ろう!
    そうだ、お菓子も用意しておいた方が良いな。
    ココアもあるから直ぐに入れられるように準備しておこう。

    よし!
    準備OK!完璧だ!
    後は到着まで待つだけだ!

    で、予約した時間になったんですけど、そしたら1分も遅れずジャストの時間にチャイムが鳴ったんですわ。

    「ピンポーーーン」

    来たぁーーーーー!!!!!!
    ついに新垣結衣さんが来たぁーーーーーー!!!!!
    ガッキーが来たぞーーーーブヒィ~~!!!!!

    玄関までダッシュしてドアの前で深呼吸!
    こんなに緊張したのは久しぶりだぜ!
    第一印象が大切だ!
    紳士的にいこう!

    さあ、ついに新垣結衣さんとご対面です!
    ドキドキが止まらない!

    そして、ゆっくりとドアを開けたんですけど、もうね、ビックリっすよ!
    開けてビックリ玉手箱っすよ!

    さっき宝くじの話をしたじゃないですか。
    人というのは僅かな確率にロマンを抱くものなのだと。
    そういった意味じゃ大当たりですよマジで!
    誰が何と言おうと高額当選っすよ!
    もう夢かと思いましたからね!
    自分でも信じられないくらいの大当たりっすわ!
    管理人さん、ホントに一等賞を引き当てちゃったんですよ!

    胸を躍らせながらドアを開けたんですけど、そしたらですね、なんかサンフランシスコ・ジャイアンツで4番打者やってそうな女が仁王立ちしとるんですわ!
    もうホームランをバンバン量産しちゃいそうなレベルのブスなんですよこれが!


    ゴッド!!イズ!!デーーーーッド!!!
    神は死んだ!!


    なんてこった!!
    年末ジャンボ級のブスが来やがった!!
    間違いなく大当たりだコレ(涙目)!!

    どうしてこうなった!!

    回れ右して逃げ出したくなりましたからね、自分の家だけど。
    新垣結衣さんみたいにシャンプーのCMなんて全然出てそうな感じじゃない!
    CMどうこうで言うのであれば、所さんが出てきて「年末♪ジャンボ~♪宝くじ~♪」とか歌いだしちゃいそうなレベル!!

    こりゃあ大事件ですよ!
    それこそ「所さん、大変ですよ!」みたいになっちゃってますからね。
    もうCMじゃなくてテレビ番組になっちゃってるじゃねぇーか!

    とまあ、そんな目の前の惨状にこちらは「所さんの目がテン」になるのでした。


    冷静に考えてみたら新垣結衣さんみたいなお綺麗な女性がマッサージ店で働いているわけがない!
    ホームページの写真なんてウソに決まってるだろ!
    バカじゃねぇーかお前!
    なに大掃除までして一人でテンション上がっちゃってんの!?

    さっきまでの浮かれていた自分をぶん殴ってやりたい!
    もしもタイムマシンがあるというのであれば、何年も前に戻って過去の自分に値上がりする株や為替相場を教えるのではなく、数時間前に戻って自分の顔面をグーでおもいっきりぶん殴ってやりたい!
    あの時の自分死ねばいいのに!


    ネットの写真なんて信用出来ない。
    そういえば、出会い系サイトで奈良の大仏みたいなおばさんに引っ掛かってしまった堀江君が、あの後続けてこう言っていたのを思い出した。

    「載せられている写真なんて殆どがウソなんだよ。向こうもお金目当ての商売でやってるからね。ただ、それでも俺は理屈よりも奇跡を信じたいんだ。」

    堀江君は出会い系サイトに蔓延る欺瞞を見抜いていた。
    それでもボーナスの大半を課金してまでメッセージを送り続けていたのだ。
    もしかしたら本当に当たりクジを引くかもしれない、堀江君はその僅かな可能性にロマンを見出していたのではないだろうか。

    自分も心の隅では新垣結衣さん似のマッサージ師なんて来るわけがないと分かっていたんだ。
    ホームページに載っていた写真は客を欺くために飾られたものだと疑っていた。
    でも僅かな可能性に希望を抱いていたんだ。

    欺瞞が蔓延している世の中だからこそ、自分は理屈よりも奇跡を信じ続けたい。



    とまあ、この日は大掃除をしたりマッサージをしたりドタバタした1日でした。
    疲れを取るためにマッサージしてもらったつもりが余計疲れましたね。
    なんか変な揉まれ方されて身体中の骨も痛ぇーし。
    これじゃ文字通り骨折り損のくたびれ儲けじゃねぇーか。

    夜は食事を作る気力がなかったので出前を取る事にしました。

    最近は便利ですね。
    出前のお店が一つのサイトにまとめられていて、好きな食べ物を簡単に注文出来るようになっているんです。
    その中に洋食の美味しそうなお店がありまして。
    艶やかでジューシーなチキンにガーリック風味のパスタ。
    もうパソコンのモニターから香りが伝わってきそうです。
    あまりに美味しそうだったので早速クリックして注文しちゃいました。

    そして、待つ事数十分。

    お腹がペコちゃんになりながら待っていたんですけど、ついにチャイムが鳴りましてね。

    来たぁーーーーー!!!
    ダッシュで受け取ってテーブルの上でオープン!

    そしたら開けてビックリ玉手箱。
    なんじゃこりゃー!

    「写真と全然違うじゃねぇーか!」

    やっぱりネットの写真は信用出来ないなぁと、甚く納得するのでした。



    「カチャン・・・、カチャン・・・、カチャン・・・」

    闇夜の病棟に響く奇怪な音。
    亡き者の意思なのか。
    その音はゆっくりと、そして確実に迫ってくる・・・

    「バタンッ!!!」

    「ブリリリリリリリブピーーー!!!!」



    どうしてこうなった。



    おいおいおい!!
    何が起こってるんだよ!
    何だよこのプロローグ!
    って言うか、お前そんな事よりも早くアウトドアの記事書けよハゲ!って話なんですけど、まずは聞いて頂きたい。

    実は管理人さん、膝を怪我して手術する羽目になりましてね。
    膝っていうのは、

    「ピザって10回言って!」

    「うん、分かった。ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ。」

    「じゃあここは?」

    「タマキン!」

    みたいな引っ掛けクイズでお馴染みの膝ですけど、まあこれって肘を指差しながらの引っ掛けクイズじゃねぇーのかよ!どこ指さしてんだよバカ!とか、半年ぶりのブログ更新なのにいきなりタマキンとか書いてんじゃねぇーよ死ね!とか、色々とご指摘はあるかと思いますが、昨年の2月に膝を怪我したんですよ。

    軽微な骨折だろうと思って病院に行ったら半月板損傷と診断されましてね。
    もう大ショックっすわ。

    ショックのレベルとしては、小学生の時クラスに長谷部君という友人がいて、その長谷部君にドラクエのスーファミソフトを貸したらセーブデータが全て上書きされて返ってきた事があったんですけど、それくらいのショックでした。
    しかも、セーブデータを見たら「たかし Lv13」とか「たかし Lv28」とかなっていて、勇者に自分の名前を付けてました。
    長谷部君、今頃何しているのかなぁ。
    ドラクエみたいに冒険のような人生を歩んでいるのだろうか。
    モンスターみたいな顔をした女に騙されて結婚詐欺とかに遭ってればいいのに。

    で、話を戻すと、半月板って膝関節の所にある軟骨みたいなクッションなんですけど、スポーツや事故なんかで膝に強い衝撃が加わると亀裂が入ってしまうんですよ。
    半月板は骨折と違って安静にしていても自然治癒しないので手術になってしまうケースが多いんです。

    手術後のスポーツ復帰までの時間は様々で、3ヵ月くらいの場合もあるし、年単位の時間を要する場合もあるし、足の機能に制限が生じて一生回復しないなんていうのもありますね。
    そもそも半月板損傷は「完治」というものが無いので、この怪我が原因で引退するスポーツ選手も多いんです。

    とまあ、そんな半月板を昨年の2月に損傷してしまったわけなんですが、英語でカッコ良く言うとハーフムーンボードをブレイクしてしまったわけなんですが、自分の場合は重症ではなかったのでランニングとか普段通りの運動をしながら保存療法を試していたんです。
    しかし、改善がみられなかったので結局昨年の夏に手術する事になりました。
    管理人さんのリハビリは今も続いていて、今後も運動に制限が生じる可能性が高いそうです。
    登山で長時間歩いたりデンジャラスな崖とか登ったり出来なくなるかもしれん。

    で、手術をした後はしばらく入院していましてね。

    nyuuin002.jpg
    超痛ぇー。
    足に付けられているのは固定装具と冷却装置。


    そして、ここからが冒頭に書いたプロローグの話になります。
    今回は入院中の恐怖体験と、それまでに起こった不可解な出来事を綴っていきたいと思う。


    手術の後。
    松葉杖での生活にも慣れて、病室でも暇な時はネットやったりテレビ見たり本を読んだりしていました。
    病院での暮らしは快適とは言えないけれど居心地はとても良く感じられました。

    そして5日目くらいの夜だったでしょうか。
    深夜にウンコしたくなって目が覚めちゃったんですよ。
    自分は普段からトイレに行きたくて目が覚めるなんて事はないんですけど、その夜はまるで何かに導かれるかのようにトイレに引き寄せられていったんです。

    一番奥の個室に入って「深夜の病院のトイレって怖いなー、あれー?おかしいなー、変だなー、空気が重たく感じるなー。」と稲川淳二みたいに思いながらブリブリとやっていたんですけど、その時にフラッシュバックと言うんですか、急にある写真を思い出しましてね。

    昨年の1月に最恐最悪の心霊スポットとして恐れらている吹上トンネルに単独で突撃したんですよ。

    ・最恐の心霊スポット 吹上トンネルを検証する

    吹上トンネルには白い着物の幽霊が追いかけてくるというような奇怪な噂がいくつもあって、管理人さんはそれを検証しに行ったんです。

    DSCN3340.jpg

    で、多くの方からコメントと拍手コメを頂いたんですけど、その中に「心霊写真がありますよ」というようなのが何件かありまして。
    そして、ご指摘を頂いた写真を調べてみたら、まあ見方によってはそう見えなくもないかなっていうのが写っていたんです。

    その写真がこれ。

    DSCN3372.jpg
    3本通っているトンネルの中で一番古い旧旧吹上トンネル。
    現在は閉鎖されています。

    鉄板で塞がれたトンネルの右端をズームしてみると・・・

    DSCN3372_1.jpg
    隙間からこちらを覗いているかのよう。
    この写真って管理人さんの上半身だけ不自然にブレてるし、位置関係的に目が合ってしまっているのではという指摘も。

    ただ、こういうのって例えば樹木や岩に凹凸が三つあったら陰影で人の顔のように見えたりするし、物が顔のように見えたりする事もあるじゃないですか。
    自分の写真もそういうレベルだと思ったから気にせずにいたんですよ。

    しかし、トンネルを訪れた後から不可解な事はいくつか起こっていまして。
    トンネルの帰りにマックに行ったんですけど、そしたらベビーカーに乗った子供がずっとこちらを見てくるんですよ。
    よく小さい子供ってガン見してくる事があるじゃないですか。
    ただ、その子供は管理人さんを見ているのではなくて、管理人さんの顔の少し横を瞬きせずにジーっと見とるんです。

    あと、家に帰ってからも違和感があって、うちの玄関の照明は人が通るとセンサーで自動で点灯するんですけど、夜に部屋を暗くしてリビングでテレビを見ていると急に玄関の照明が点灯するようになったんですよね。
    他にも家具が尋常じゃないくらいの頻度でギシギシときしむようになったりと、怪奇現象の見本市みたいになってました。

    というような事を深夜の病棟のトイレで急に思い出しちゃったんですよ。

    今まで気にした事なんてなかったのに、なぜ今頃こんな事を急に思い出してしまったのだろう。
    ただ、今この状況で改めて考え直してみるとウンコ漏れそうなくらい怖ぇーブリリリブピー。

    しかも、これは今回このトイレで初めて気が付いた事なんですけど、吹上トンネルの噂の一つに「トンネルを訪れた者は呪われて一ヶ月後に不幸が起きる」というのがあって、考えてみたら足を怪我をしたのって正確な日にちは覚えていないけど2月の上旬だったから吹上トンネルに行った約一ヶ月後の事なんですよ。




    驚愕の事実。




    背筋が凍った。




    やばい、これはやばい!
    どれくらいやばいかって言うとマジでやばい!
    例えが出てこなくなるくらいのレベルでやばい!

    深夜の病院のトイレで恐怖にのみ込まれた。


    その直後。


    「カチャン・・・、カチャン・・・、カチャン・・・」

    「カチャン・・・、カチャン・・・、カチャン・・・」

    「カチャン・・・、カチャン・・・、カチャン・・・」


    なんか廊下の方から奇怪な音が近付いてきたんですわ!!
    もうね、すげぇー物々しい気配なんですよ!

    やばいって!!ホントやばいってこれ!!
    もう直感的なものが自分自身に警告を発しまくってるんですよ!

    足を怪我したのって吹上トンネルにいた霊魂によるもので、そして管理人さんは無意識のうちにこの病院に導かれてしまったのかもしれない。
    昔、何かで読んだ事があるんですけど、霊に憑りつかれた人って他の霊的エネルギーが溜まっている場所に引き寄せられてさらに強い呪縛に遭ってしまうらしいんです。
    負のスパイラルにのみ込まれて最後は命を落としてしまうそうです。


    「カチャン・・・、カチャン・・・、カチャン・・・」


    深夜の病棟に響く奇怪な音。

    ちょっ!!待っ・・・!!
    タイムタイムタイム!!
    脅かしっこなしだぜ!!
    冗談はよし子ちゃんだぜ!!

    違うよね!?
    怖いやつじゃないよね!?
    どうせアレでしょ!?
    アレなんでしょ!?
    看護師さんが見回りしてるだけだよね!!?

    おーーーい!!中村さーーーん(夜勤の看護師さん)!!中村さんでしょーーー!!???
    頼む!!お願いだから中村さんだと言ってくれーーーー!!!!
    幽霊じゃないと言ってくれーーー!!!!


    「カチャン・・・、カチャン・・・、カチャン・・・」


    DSCN3372_1.jpg

    もうトンネルに写ってたやつが頭から離れねぇーよ!!

    あんなの信じねぇーからな!!
    幽霊なんて絶対信じねぇーからな!!
    だって管理人さんリアリストだし!プラグマティストだし!エロリストだし!!
    って!!最後の関係ねぇーー!!
    そんなの関係ねぇーー!!
    はい!オッパッピー!!!

    ってバカ!!!
    小島よしおか!!お前は!!

    管理人さん、恐怖でテンパる。


    「カチャン・・・、カチャン・・・、カチャン・・・」


    無機質で冷たい音、しかし意思を持っているかのように確実にこちらへ近付いてくる。

    おいおいおいおいおいおいおい!!!
    嘘だろ!!何だよコレ!!
    ホントにこっちに近付いてきてるよ!!
    何で音を立てながらこんなにゆっくり近付いて来んの!!?
    どう考えたって不自然じゃねぇーか!!
    深夜だぞ!!

    いやもうね、あまりの恐怖でリングの「く~る~♪きっと来る~♪」が頭の中でずっと流れてましたからね。
    ふざけんじゃねぇー!!
    何でこんな時にホラー映画の歌が出てくんだよ殺すぞハゲ!!
    しかも、サビの部分しか知らないから同じところがエンドレスで何回もリピートされてるんですよ。
    おまけに歌詞もよく分からないから「く~る~♪きっと来る~♪きっと来る~♪フフフ※$#ン~♪」とかあやふやになっちゃってるんですよ。

    その間も「カチャン・・・、カチャン・・・、カチャン・・・」と奇怪な音は自分のいるトイレの方へゆっくりと近付いてくる。

    来るのこれ!!?
    きっと来ちゃうのこれ!!?
    フフフ※$#ン~っちゃうのこれ!!?
    頼む!!通り過ぎてくれ!!!
    そのままいなくなってくれ!!


    「カチャン・・・、カチャン・・・、カチャン・・・」


    おいおいおいおいおいおいおい!!!
    入ってきてるじゃねぇーか!!
    トイレに入ってきやがったよおい!!

    もうガクブルっすよ!
    恐怖で ((( ;゚Д゚))) こんな顔になってたと思う。
    ついさっきまでウンコした解放感で (*´Д`)=3 みたいな顔だったのにね。


    「カチャン・・・、カチャン・・・、カチャン・・・」


    距離は益々近くなる。

    何だよこれ!!
    何でこっちに来てんだよ!!
    何で一直線に管理人さんの所へやって来てんだよ!!

    もうこれ絶対幽霊じゃん!!
    幽霊しか考えられないじゃん!!
    管理人さんの命を取りに来てるじゃん!!
    呪い殺す気満々じゃん!!

    どうすんだよマジで!!
    逃げ場がねぇーよ!!
    チョバキュー(超万事休すの略)だよ!!

    正直ね、身体が良好な状態であればこんなもん恐れるに足らないんですよ。
    自分はある程度運動能力に優れていて、中学二年生の時なんて近所のダイエーで他校の不良にカツアゲされそうになったんですけど、猛ダッシュかましてマッハ3くらいの速さで逃げ切ってやりましたから、一緒にいた友人の井野君を見捨てて一人でエスケープしましたから、なので幽霊が襲ってきても逃げ切る自信はあるんです。

    しかしですね、今は手術後間もなくて左足は自力で動かす事すら困難な状態なんです。
    おまけに、ウンコの途中でケツが丸出しですから、襲われたらどう考えたって逃げられっこないんです。
    ケツから尻尾みたいなのが出ちゃってるし。

    尻尾を巻いて逃げる事も叶わない。

    って!!うまい事言ってんじゃねぇーよ!!!
    何深夜のトイレで「尻尾を巻いて逃げる事も叶わない。」とかカッコつけて言っちゃってんの!!
    お前、今の危機的状況分かってんの!?
    バカなのお前!?
    ホント死ねばいいのに!!

    っていうか、このままだと冗談抜きでホントに死んじゃうんですけど!!
    もうトイレの中まで入って来ちゃってるんですけど!!
    絶対絶命じゃねぇーか!!
    中村さん(夜勤の看護師さん)助けてくれ!!!

    しかし、助けを求める祈りは恐怖にかき消されていった。
    物々しい気配を漂わせ、奇怪な音はさらに迫ってくる。


    「カチャン・・・、カチャン・・・、カチャン・・・」


    とうとう自分の入っている個室の外までやって来てしまった。


    すると、


    シーーーーーン


    ・・・


    ・・・


    ・・・


    音がしなくなった!
    いなくなったのか?
    息を殺してしばらく様子を伺ってみる。


    ・・・


    ・・・


    「バタンッ!!!!!」


    やべぇーーー!!!!
    そこにいる!!!!
    直ぐそこにいる!!!!
    隣のドアおもいっきり開けてやがる!!!!
    これもう死亡フラグじゃねぇーか!!!!

    よく学校の怪談とか怖い話で、幽霊に追いかけられるとトイレに逃げ込むじゃないですか。
    で、幽霊がトイレのドアを一つ一つ順番に開けていって、次は自分の所だ大ピーンチみたいなやつがあるじゃないですか。
    完全にその状況なんですよ!

    もう心臓がバクバク言って失神しそうなんですけど!!
    これって最後に幽霊がドアの上から顔だけ出して覗いてくるパターンですよね!!
    絶対逃げられないやつですよね!!
    袋のネズミじゃねぇーかチュ~!!

    もうダメだ、終わったわ。
    皆さんさようなら。
    管理人さんはここで呪い殺されます。
    為す術もない。
    もう煮るなり焼くなり好きにするナリ織田信成。

    悪ふざけで心霊スポットなんて行くものじゃないな。
    ウンコの途中で殺されるというのだけが心残りで、それこそ汚点になってしまうのだけれど仕方がない。
    あとあまり関係ないけど、小林君5000円借りっぱなしですまん。

    いや待て!!
    諦めるのはまだ早い!
    ナースコールだ!
    ナースコールを押そう!
    病棟のトイレってナースコールが設置されているんです。
    ケツ丸出しで恥ずかしいけど看護師さんを呼ぼう!
    それしかない!!
    とにかく今はこの閉鎖されたキリングフィールドから生還する事だけを考えるんだ!!

    とまあ、ナースコールを押して救援を待っていたわけなんですけど、そしたらですね隣の個室から、


    「ブリリリリリリリブピーーー!!」


    とか汚ぇ音が聞こえてきやがったんですわ。
    ブリリリリって何だよ。

    なんか「カチャンカチャン」言ってたのは松葉杖ついた人がウンコしにやって来ただけみたいでした。

    テメェーふざけんじゃねぇーぞ!!!
    脅かすんじゃねぇーよ!!!
    呪い殺すぞハゲーー!!!
    もう恐怖でウンコ漏らしそうになったじゃねぇーか!!!


    結局のところ、怪奇現象なんて精神作用による思い込みなのだと思う。
    管理人さんが吹上トンネルを訪れた後に体験した怪奇現象にしても、家具がギシギシきしむのは室内の気温や湿度の変化が原因だろうし、マックで管理人さんの背後をジーっと見つめていた子供も壁に張ってあるポスターでも見ていたのだろう。
    誰もいないのに夜中に点灯する玄関の照明も、空気の流れや家電などから発せられる電磁波でセンサーが誤作動したのだろう。
    心霊写真も陰影や物が人の顔のようになっているだけで、観測者の捉え方次第で色々な物に都合よく見えてしまうと思う。
    トンネルを訪れた後に怪我をしたのだって単なる偶然で、それを後から奇怪な噂に当てはめているだけだ。

    冷静に考えてみたら全て理屈で説明がつく。
    自分はなぜこんなにも不安を感じ恐怖にのみ込まれそうになってしまったのだろうか。
    脅えて損したぜ。

    と、安堵して笑みを浮かべていたら、外から「開けますよー。」という声が聞こえて、返事をする間もなく「バタン!」とドアが開きました。

    ナースコール押したのすっかり忘れてたわ。

    中村さん、すげぇー微妙な顔になってた。
    ただの変態だと思われたわ。
    野武士みたいな男が深夜のトイレでケツ丸出しで満面の笑みを浮かべているのだから仕方がない。

    深夜のトイレに幽霊はやって来ないけど中村さんはやって来る。

    今すぐ尻尾を巻いて逃げ出したい。


    窓の向こう側には深淵が広がっていた。
    それを覗いた時、確かにこの世は一瞬静止した。


    まあ、お前何カッコつけて文学賞を狙ってますみたいな書き方してんだよハゲって話なんですけど、いやもうね本当にビックリなんですよ。
    どれくらいビックリかというと、インド人もビックリして失神しちゃうくらいのレベル。

    この「インド人もビックリ」というフレーズはカレーのCMが由来らしいです。
    いや、そんな事はどーでもいいんですよ。
    インド人もカレーも、今回の話には全く関係ないですしナマステ~。


    自分の住んでいるマンションって、建物が密集している場所に建っているから裏のマンションと目と鼻の先という距離なんですよ。
    で、自分は角部屋なので北側に小窓があるんですけど、その小窓から外を見ると裏のマンションのバルコニーとリビングが丸見えという状況なんです。

    そして、先日の事なんですけど、その日もロクに仕事をせずに1日が終わって眠りにつこうとしていましてね。

    そしたら、外から「あ・・・!・・・ヴァ!う・・・!」とか、声が聞こえてくるんですよ。
    これが結構デカイ声で、話し声とも違うものでして。

    何だか分からないけど、そのうち静かになるだろうと思ってそのまま眠ろうとしたんですけど、これが全く収まらない。
    むしろ次第に強くなっていっている気がするんです。

    「ああ・・・!!・・・ヴァー!!ぐっ・・・!!」

    これ、誰かがうめき声を上げているのではないだろうか。
    もしかしたら何かの事件かもしれません。
    だとしたら傷害事件という事も考えられる。

    こんな状況じゃ、おちおち眠りになんてつけやしない。
    時刻は深夜の2時です。
    一体何が起こっているというんだ!
    事件なのか!!?

    そう思ったので、窓を開けて外を確認してみたんです。
    そしたらもうね、目を疑いましたよ。

    オーーマイゴーーーッド!!!

    裏のマンションの住人がリビングでおもいっきしセクロスしとるんですよ!
    もう窓全開で立ちバックしとりましたからね!
    さっき事件かもしれないって思ったけど、これはもうある意味大事件ですよ!
    信じられない光景だわ!

    あのですね、これだけはハッキリ言っておきますけど、自分もセクロスとかこういった下劣な事は書きたくないんです。
    それにこういう事をネタにするとコメント欄に、「管理人さん、失望しました」とか「死んで下さい」とか「帰れハゲ」と、誹謗中傷を書き込まれてしまうと思うんです。
    挙句の果てに、「だからお前は上司の送別会に呼ばれないんだよ。」と、わりと本気で気にしている事まで書き込まれてしまうかもしれないんです。

    ていうか、何で送別会の事知ってんだよ!
    送別会の事だけは言うんじゃねぇー!
    皆で感謝の気持ちを込めて色紙にお別れのメッセージを書いてプレゼントしよう!ってなって、その色紙が管理人さんのところにだけ回ってこなかったとか絶対に言うんじゃねぇーー!!

    って、全部自分でバラしてるじゃねぇーーか!!

    まあとにかくですね、あまり下劣な事は書きたくはないんですけど、ブログというのは日々の出来事を書くためのツールじゃないですか。
    だからこのまま書き続けますよ。

    で、話を戻すと、窓を開けたら裏のマンションの住人がおもいっきしセクロスしていて、それをダイレクトに目撃してしまったんです。

    もう女性の方と3秒くらい目が合いましたからね。
    なんかこの世の全てが止まったような気がした。

    直後、カーテンを「シャッ!」て勢いよく閉められました。

    でね、本題はここからなんですよ。
    カーテンを閉めるのなら窓も同時に閉めてくれよって話なんです。

    というのも、その後もセクロスが続くものだから「イヤ~ン、ア~ン、ダメ~ン。」とか声が漏れてきてすげぇーうるさいんです。
    しかも、それが1日では飽きたらず、週3くらいのペースで行われとるんです。
    もううるさくて眠れやしない。

    いやね、別にセクロスするのが悪いとは言っていないんです。
    むしろ少子化に歯止めをかけるためにどんどんやってほしいとすら自分は思っていますから。

    真面目な話、少子化って深刻な問題なんです。
    出生率が低いという事は、数十年後の労働力も低くなるという事ですからね。

    対策案はいくつかあるけど、外国人労働者を増やすというのは根本的な解決には繋がらないし、何よりリスクが山積しているというのが事実。
    ロボットによる生産の自動化にしたって、全ての業種をカバー出来るわけではないのでオートメーションには限界があるんです。

    近い将来、働く人間が減少して労働力が低下すれば、必然的に経済にはマイナスの影響が出てくる。

    そして、経済が低迷するという事はですね、そのまま国力も低下してしまうという事なんですよ。
    そうなれば外交で優位に立てず不利な条件を強いられてしまう事だってあるはずです。

    一つ例を挙げるとすれば、成功した中国と失敗したロシア。
    経済力が国力に直結するというのは、誰がどう反論しようが歴史がそれを証明しているんです。

    そもそも、かつての日本もそうでした。
    アジア極東の島国が高度経済成長によってGDP世界2位にまで登りつめて国際的な地位を築き、豊かな生活を手に入れたんです。
    高度経済成長は、戦後の混乱期に行われた財閥の解体や公職追放による世代交代で官民の中枢が若返り、それが布石となった事も要因の一つであると考えられます。

    やはり、労働力というのは国力の源になっているので、少子化で新世代の労働力が低下してしまうというのは、長期的な視野で考えると自分たちの生活に関わるとても深刻な問題なんです。
    決して他人事ではありません。

    えっ!!?
    お前、セクロスの話からこんな真面目な事を語っちゃうの!!?
    さっきまで立ちバックとか最低な事を書いてたのに!!?
    こいつホント死ねばいいのに!!

    バカかお前は!!このハゲーーー!!!

    うるせぇー!!まだハゲてねぇーよ!!!

    とにかくですね、窓を閉めて声が漏れないようにしてくれるのであればいくらでも自由にセクロスしてほしい。
    もう立ちバックだろうと何だろうと、ボリショイサーカスの空中ブランコみたいなアクロバティックな体勢だろうと、どんな体位でやっても全く構いませんよ。
    もう毎日でもやってほしい。
    そして、野球チームが作れるくらい子宝に恵まれてほしい。
    阿部みたいにホームランも量産出来る攻守に優れたキャッチャーを生んでほしい。

    しかしですね、ここは野球場じゃないんだから大きな声が漏れて迷惑にならぬ様、せめて窓は閉めてくれと。

    1日くらいなら我慢出来るけど、頻繁にされるのは困るんです。
    もう毎日のように「イヤ~ン、ア~ン、ダメ~ン。」ですからね。
    こっちの窓を閉めても人の声って結構入ってくるんです。
    これじゃうるさくて眠れやしない。
    「イヤ~ン」なのはこっちの方だよ!

    隣のマンションだったら大家さんと知り合いだから注意するよう促す事が出来るんですけど、裏のマンションはおそらく大家が住んでいたり管理者が常駐している物件ではないと思うんですよね。

    という事で、何とか直接注意をしたいんですけど、状況が状況だけにどうやって注意すれば良いのか分からんのです。

    そもそも、自分は職場の休憩所で知り合った藤ヶ谷君と雑談をしている時に、「管理人さん、○○部の日原さんってヅラって噂があるんですけど本当ですか?」と言われて、「それは俺の上司だよ!!」とたった一言の注意すらも出来ない人間ですから、「イヤ~ン、ア~ン、ダメ~ン。」とか言ってセクロスしている男女にいきなり「うるさいんで窓を閉めて下さい。」と注意するというのは、いくら何でもハードルが高過ぎるんです。
    もうハードルがエベレストの山頂に設置されてるようなものですよ!
    こんな高ぇーの飛べるわけねーじゃねぇーか!

    で、ちょっと思ったんです。
    仮にですけど、ハードルを飛び越えて注意したとしましょうよ。
    しかし、声を出したところで相手はこちらに気が付くのか?と。
    もし気が付いたとして、素直に窓を閉めてくれるのか?と。
    この点が疑問になってくるわけです。

    何でもそうですけど、迷惑行為をする人間って周囲がいくら注意をしても殆どの場合やめないじゃないですか。
    それどころか、ムキになって益々エスカレートしまう事もあるじゃないですか。

    中学生の時、不良グループの間でゲームボーイが流行った事がありましてね。
    その不良グループに小柳君というのがいて、彼は授業中にいつもゲームボーイをしていたんです。
    先生がいくら注意しても全く改心せず、日に日にエスカレートしていきました。

    で、自分はそんなに面白いソフトがあるのか!?と気になったので、ゲームボーイを見せてもらって差さっているソフトを確認したんです。
    そしたらもうね、目を疑いましたよ。

    「ヨッシーのたまご」とか書いてあるんですよ。

    おもいっきりクソゲーじゃねぇーか!!
    しかもコレ自分たちの世代よりかなり昔のやつですからね!
    お前コレ兄貴のお下がりだろ!
    バカか!!よくこんなクソみたいなゲームを何時間もやってられるよな!!

    つまりですね、小柳君はゲームをやりたかったのではなくて、先生に従うのが嫌でムキになって反抗していただけなんです。

    なので、そう考えるとセクロスしてる住人に注意をしたところで、問題が解決するとは限らないんです。

    そこで、一つ思い付いたんですけど、「北風と太陽」ってあるじゃないですか。
    北風と太陽が力比べをして旅人の上着を脱がそうとするやつ。

    これに倣って考えてみると、いくらこちらが「窓を閉めてくれ」と強引に頼んだところで、閉めてはくれないんです。
    相手が自らの意思で進んで窓を閉めるようにしなくてはなりません。
    つまりですね、相手が窓を閉めたくなるような状況を作ってやれば良いのです。

    そして、自分はある結論に達しました。

    「こちらからも迷惑な音を出せば相手は窓を閉めるはずだ。」

    もうこれしかない。
    そうと決まれば早速行動開始です。
    ガツンとかましてやりましょう!

    で、騒音はどうしようかって事になるんですけど、騒音と言ったら真っ先にこのお方が思い浮かびました。





    猛烈なキャラクターで一世を風靡し、今やレジェンドともなっている「騒音おばさん」です。

    この騒音おばさんは毎朝大音量でラジカセを鳴らしながらハイテンションで布団を叩きまくり、「引っ越ーしー!!引っ越ーしー!!さっさと引っ越ーしー!!!シバくぞ!!!」という怒号をまき散らしました。
    周辺の住民は耐えられなくなって引っ越してしまったそうです。


    で、自分は音楽を聴くためにデスクトップにオーディオを組んでいるので、パソコンにプリメインアンプとスピーカーを繋いでいましてね。
    You Tubeにアップされている騒音おばさんの「引っ越ーしー!!引っ越ーしー!!さっさと引っ越ーしー!!!シバくぞ!!!」を大音量で流す事が出来るんです。

    言わば、自分は騒音おばさんという最強の召喚獣をいつでも呼び出せるようなものなのです。
    いやまあ、引っ越しというか窓を閉めてくれるだけで良いんですけどね。

    早速ボリュームを上げて窓を全開にしてスタンバイ。

    セクロスしている住人に騒音おばさんのエキセントリックな怒号をかましてやりましょう!

    そして、再生です!

    さあ、くらえ!

    「引っ越ーしー!!引っ越ーしー!!さっさと引っ越ーしー!!!シバくぞ!!!」

    騒音おばさんの無慈悲な怒号がこだまする。
    すげぇー破壊力だ!

    「引っ越ーしー!!引っ越ーしー!!さっさと引っ越ーしー!!!シバくぞ!!!」

    もうこっちの頭がおかしくなりそうです!

    「引っ越ーしー!!引っ越ーしー!!さっさと引っ越ーしー!!!シバくぞ!!!」


    こんな戦いが連日繰り広げられ、裏のマンションはようやく静かになりました。

    いやー良かった良かった。
    意外と長い戦いでしたが、これで万事解決です。
    安眠を勝ち取りました。
    管理人さんの大勝利。

    それ以降、自分はゆっくりと眠りにつけるようになりました。


    それから数日後。

    その日は休日だったので、ロッテ対オリックスなんていうどうでもいい野球中継を見ながら時間を無駄に消費していたんです。

    そしたら、「ピンポーン」とチャイムが鳴りましてね。
    なんじゃらほいと思ってドアを開けたら、オリックスのT-岡田みたいな、長距離砲みたいな体格をした強面の男が仁王立ちしとるんですよ。

    話を聞いてみると、裏のマンションの管理会社の人みたいでしてね。
    最近、悪質な騒音による苦情が複数寄せられているらしい。

    あっ!ヤベェー。
    深夜に騒音おばさんの「さっさと引っ越ーしー!!!シバくぞ!!!」を流したからだ・・・。
    チョ、チョバキュー!
    ※超万事休すの略

    違うんですよ!
    いや、それは事実なんですけど違うんですよ!
    自分も気が動転してしまい、弁解したつもりが「深夜に立ちバックで」とか「北風と太陽で窓を閉めようとした」とか要領を得ない意味不明な事を言っていました。

    で、弁解も空しく、夜間は周辺住民へ迷惑にならぬよう十分に配慮しろとこっ酷く叱られました。

    なんか最初は平静に注意されたけど、だんだんヒートアップして最後の方はそれこそ騒音おばさんみたいにハイテンションになってた。

    そして、「次第によっては警察に相談させて頂きます!」という警告までされてしまい、すっかり怯んでしまった自分は「イヤ~ン、ア~ン、ダメ~ン。」と必死に許しを請うのでした。 

    こりゃあ、さっさと引っ越さないとシバかれるかもしれないな。


    やっぱりね、物事には温度差というのがあると思うんです。

    先月の事なんですけど、その日もいつも通り鼻くそをハリル・ホジッチしながら仕事をしていたんです。
    で、お昼になったのでホジッチしたやつを机の下にくっつけながら、今日は回転寿司にでも行っちゃおうかな!と意気込んでいたらですね、ある事件が起こりまして。
    というより、ある事件の一報が入って来たんです。

    自分の職場には、「管理人さん、動物園みたいな臭いがするんで近寄らないで下さい。」という主旨の言葉をストレートに投げかけてくる梶原さんというブスがいるんですけど、その梶原さんが急に卓球の張本選手がスマッシュをきめた時みたいな「ヂョレーーーイ!!!」という雄叫びを発したんです。

    いやもうね、突然の事に皆ビックリですよ。
    いい歳こいたブスがいきなりドデカイ声でヂョレーーーイ!!!ですからね。
    ヂョレーーーイ!!!ですよ、ヂョレーーーイ!!!
    もう大麻でもやってんじゃねぇーかってレベルですよ。
    頭の中でピンポン玉がグルグル回っていて、それこそ頭がピンポンしちゃってるんじゃないかって思いましたから。
    しかし、どうやらそうではないらしいんです。

    「田中聖が逮捕されたって!!!」

    興奮したブスの一言がこだまする。
    大麻をやっていたのは梶原さんではなく田中聖だった。

    いやね、先月に元ジャニーズの田中聖が大麻取締法違反の現行犯で逮捕されたじゃないですか。
    その第一報がネットのニュースに出回り始めたのが丁度お昼くらいの時間だったんです。

    で、お昼休みが始まって田中聖の逮捕を知った梶原さんが驚いて「ヂョレーーーイ!!!」という雄叫びを上げてしまったというわけなんです。
    逮捕された事よりもあんたの雄叫びのが驚きだよ!

    もうそこから梶原さんのリミットブレイクとも言える快進撃が始まりましてね。
    ほら何というか、ブスって人一倍芸能ニュースに敏感で、その中でも特に不倫、結婚、逮捕というのはの三種の神器みたいになっとるじゃないですか。

    なので、周囲にいる同僚たちに片っ端から「田中聖が逮捕されたって!!」とか「大変大変!KAT-TUNの田中聖が大麻だって!!」とか「んもぉ~超ショックぅ~ブヒーー!!」とか言い回っとるわけですよブヒーー。

    まあ周りの人間はあまり興味無さげなんですけどね。
    で、この時に自分は思ったんです。

    やっぱり温度差ってあるんだなぁーと。

    その人にとっては大事件や大ニュースでも、他の人からしてみれば何でもない事ってあるじゃないですか。

    例えば、航空宇宙局のNASAってよく「明日、重大発表を行います」という事前告知をメディアにするんです。
    自分はそのニュースを見る度に、「やった!ついに宇宙人を発見したのか!!」と、期待に胸を躍らせるんですけど、でも実際は何百光年先の惑星に水が存在する可能性があるとかいう何かいまいちピンと来ないもので、驚くどころか微妙な顔になるわけです。
    どれくらい微妙な顔かというと、大して仲の良くない子のお誕生日パーティーに呼ばれちゃった時くらいの微妙な顔だと思う。

    百歩譲って、水の存在を確認!とかいうのならまだ分かるんですけど、水があるかもしれないという不確かなものですからね。

    そりゃあ、NASAの宇宙科学や天文学なんかの有能な学者さんたちにとっては、何百光年先の惑星に水があるかもしれないという手掛かりを得ただけでも大発見かもしれないですけど、偏差値の低い学校に通って「ブスからはミノブスキー粒子という負の粒子が放出されている」という低俗な仮説を提唱している自分にとっては何が凄いのかがいまいち伝わってこないんです。
    もうこっちからしたら、全身銀色で目がクリっとした頭でっかちの奴が「ワレワレハ、ウチュージンダ。」と言って宇宙船から出てくるくらいのレベルじゃないと驚かないんですよ。

    やっぱりね、人には温度差っていうのがあるんです。

    田中聖が逮捕されて興奮している梶原さんに少し困っている同僚たち。
    自分も元々興味がない人だったので逮捕と言われても驚きませんでした。
    そんな事よりも、こっちはもうお腹がペコちゃんなんですよ。
    誰が逮捕されようがそんなのどうでもいい。
    今日は回転寿司なんだ。

    田中聖が大麻でラリッて「ワレワレハ、ウチュージンダ。」とか言い出したら呼んでくれ。

    という事で、ダッシュで回転寿司へ向かいました。
    もうね、ワクワクし過ぎてスキップなんてしちゃいましたからね。
    いい大人がスキップですよ。
    傍から見たらこいつ大麻でもやってんじゃねぇーかってレベルになってたと思う。

    で、お店に着いて間髪入れずにタッチパネルでお寿司を注文をしたんです。
    最近の回転寿司は注文したお寿司が専用のレーンで運ばれてくるお店が殆どなんですけど、自分が行ったお店はお皿が「注文品」と書かれた台座の上に乗ってそのまま通常のレーンを流れてくるというものでした。

    少しすると、早速注文したマグロが流れてきました。
    やっぱりマグロはお寿司の王道ですよね。
    これを無しには何も始まりません!

    キラキラと輝く赤身のマグロが流れてきたのでキャッチしようと手を伸ばして待ち構えていたんですけど、そしたらもうビックリですよ。
    隣から違う手が伸びてきて、管理人さんのマグロを「シュパ!」って擬音が出るくらいの勢いで横取りするじゃありませんか。

    おいおいおい!
    爺さん、それあんたのじゃねぇーよ!

    まあ間違って取ってしまったのでしょう。
    これは仕方ありません。
    気を取り直して次のお皿が流れてくるのを待ちましょう。

    少しすると次の注文品が流れてきました。

    よし来た!
    サーモンだ!!

    サーモンって脂がのっていて美味しいですよね。
    子供から大人まで誰からも愛される存在。
    それがサーモンです。

    やっとお寿司を食べられる!
    さあ、早くこっちに来い!
    もうワクワクしてフライング気味に手を伸ばして待ち構えていましたからね。

    そして、サーモンをキャッチしようとしたらですね、また横から違う手が伸びてきて、


    シュパ!!


    って、やっぱりあんたが取るんかーい!!!
    どうやら、このお爺さん、ここの回転寿司のシステムを分かっていないようで注文品も見境なく取ってるんですよ。

    チクショー!!
    全部スティールされてるじゃねぇーか!!
    あんたバスケやったらポイントガードのポジションで大活躍だよ!!

    これじゃ、こっちまで流れて来ねーじゃねぇーか!
    どうやったら食べられるんだよ!
    お昼時で混雑しているから注文品以外のお皿なんて殆ど回ってないし。
    もうお腹空いて死にそうなんですけど!

    そうだ、同じやつをもう一度注文すればいいんだ!
    自分もそうですけど、回転寿司って同じネタを連続で取る人ってあまりいないですよね。
    流石管理人さん、頭脳プレーです!!
    もう天才ですね!
    しかも、同じネタを2皿連続で注文するという念の入れよう。
    さっきのも入れたら3皿連続ですから、流石に同じの3皿はないでしょう。
    管理人さん大勝利!

    で、早速注文したサーモンが流れてきたんですけど、そしたら、


    シュパ!!

    シュパ!!


    って!!やっぱりかーーーーい!!
    あんた同じの3皿もいらないだろ!!
    もうハリソン・フォードの「ブレードランナー」に出てきた屋台のオヤジみたいに、「二つで十分ですよ!」って突っ込みそうになりましたからね。
    あの有名なセリフって今でも謎とされているけど、結局何だったんだろう。

    そんな事よりも、どうやったら食べられるんだよ!
    まだ一皿も口にしてねぇーよ!
    回転寿司ってこんなにハードルの高いお店だったっけ!?
    管理人さん何でこんなに必死になってんの!?

    こうなったら最終手段です。
    もうタッチパネルを連打しまくって嵐の如くサーモンを注文しましたからね。

    そしたら、サーモンが大量に流れてきて、産卵するために群れで川を遡上してるような光景になってた。

    おまけにお爺さんは総スルー。
    で、全部キャッチ出来ずにいたら、お爺さんと反対側の隣の人に「二つで十分ですよ!」みたいな目で見られるのでした。


    結局、この後もお爺さんはNBAの選手でも目指しているんじゃないかって勢いで注文品をスティールしていたものだから、このお店のシステムを教えてあげました。
    そしたら、このお爺さんってばとても紳士的な人で、帰り際にお辞儀をしてとても丁寧にお礼を言ってくるんです。
    もうウチュージンに誘拐された孫娘を管理人さんが救出したくらいのお礼の仕方だった。
    そこまでする程の事ではないのにな。

    これも物事に対する温度差というやつなのでしょうか。

    自分は立場が上でも下でも、礼節なんて社会的に最低限の程度です。
    言葉遣いは失礼のないように心掛けていますが、他はあまり意識しません。
    なので、このお爺さんの懇切丁寧なお礼に対し、どう返せば良いのか少し困ってしまいました。

    温度差って単純に趣味や嗜好だけではなく、年齢や性別によっても大きく変わってくるのかもしれません。
    年配の人からは最近の人間は無礼な者が多いとか言われたりしているけれど、これも礼儀作法に対する温度差によるものなのだと思います。

    さらに視野を広げて考えてみると、これに国籍や人種、宗教なんかも絡んでくると、また複雑になって考え方が変わってくるのでしょうね。
    実際、外交問題にも温度差があって歴史認識でそれこそ沸点がおかしな国とかもありますからね。

    田中聖が逮捕されて「ヂョレーーーイ!!!」と興奮する梶原さんに困っている同僚たち、回転寿司で懇切丁寧なお爺さんに戸惑ってしまう管理人さん、何にしても物事に対する温度差が少なくなれば、今よりかはちょっとくらいは円滑な世の中になるのかもしれません。

    何だか、お寿司を食べに来ただけなのに色々と考えさせられてしまったなぁと思いながら、職場へ戻るのでした。



    で、お寿司をなかなかゲット出来なかったものだから、少し遅刻しちゃいましてね。
    人事を担当するわりと偉い上司に呼び出されてマンツーマンでこっ酷く叱られました。
    おまけに、次また遅刻したらクビにするぞという死の宣告。
    こりゃ洒落にならん。

    そして帰り際、おもいっきり愚痴ってやろうと思って後輩の小林君を捕まえましてね。


    「大変な事になった!!ちょっと聞いてくれよ!!」

    「えっ、何すか?」

    「さっきクビにするぞって言われちゃってさ!!酷いよね!?マジ最悪なんだけど!!」

    「・・・はあ、そうなんすか。お疲れっした。」


    って!興味ねぇーのかよ!!
    お前、管理人さんがピンチだっていうのにそれは無いんじゃないの!!
    窮地に立たされているんだからちょっとくらい心配してくれたっていいじゃねぇーか!!
    何でそんなに冷めてるんだよ!!
    もっと親身になれよバカ!!

    やっぱり物事には温度差ってあるんだなぁと痛感しつつ、冷酷で薄情な小林君に怒りが込み上げてきて「ヂョレーーーイ!!!」と雄叫びを上げるのでした。


    本当に大切なものというのは本人が気が付いていないだけで常に我々の目の前に存在している。

    しかし、考えてみてほしい。

    それを失ってしまった時の事を。

    水が無くなってしまったら、秩序が無くなってしまったら、愛が無くなってしまったら・・・

    あたなはその時に初めて事の重大さに気付き、そして絶望するだろう。

    自分もまた。



    いやね、なんか冒頭から哲学みたいな入り方をしてしまったんですけど、早い話がパンツが無いんですよパンツが。
    1枚無くなっちゃったんですよ。

    深夜にランニングをしたんですけどね、お風呂入ってパジャマ着ようとしたらパンツが無いんですわ。
    自分は6枚のパンツをローテーションで穿いていて、まあこれはプロ野球の先発ローテーションの人数と同じなんですけど、1枚足りなくなっちゃっているわけですから阪神みたいにインフルエンザに掛かった藤浪が登板を回避しちゃってるような状況なんですよ。

    何回確認しても1枚足りない。

    ハンガーにぶら下がっているのが4枚、お風呂に入る前に脱いでカゴに入っているのが1枚。
    4+1=5だ。
    6にはならない。
    こんな計算は小学生でも分かる。
    いや、小学生じゃなくてもパンツが1枚足りない事くらい簡単に分かる。
    だって鏡にはポコチン丸出しの哀れなブサイクが映っているのだから。

    で、管理人さんってばお風呂上りにシャツだけ着てポコチン丸出しという、とてもじゃないけど真っ当な大人とは思えぬ姿で家中探してみたんですけど、やっぱり見つからないんですよね。

    突如として一切の痕跡を残さずに消えたパンツ。
    これはもうね、現代の科学では到底説明が出来ませんよ。

    もしかしたら、自分の家には「妖怪パンツ隠し」みたいな妖怪が住んでいて、その妖怪が遊んでほしくてイタズラしているのかもしれない。

    えっ?
    妖怪パンツ隠し?
    何それ?

    そんなのいるわけねーじゃねぇーか!
    バカかお前!ホント死ねばいいのに!

    まあ、「妖怪パンツ隠し」でも「パンツ隠しのアリエッティ」でも何でもいいですけど、とにかく穿くパンツがないから困っちゃいましてね。
    ハンガーにぶら下がってるのは半乾きだし、さっき脱いだやつはランニングして汗ビチョだし。
    乾燥機は深夜だから回すのに抵抗があるし、どうしよう。

    しかし、そんな時です。
    ポコチン丸出しで八方ふさがりの自分に、ある名言が降りてきたのです。


    パンツが無ければノーパンでいればいいじゃない / マリー・アントワネット


    まあ、実際のところ、あの有名な台詞ってマリー・アントワネット本人が言ったものかどうか定かではないらしいんですけど、この絶望的な状況を打破出来るのであれば誰の台詞だろうがそんな事はどうでもよいのです。

    という事でですね、管理人さん、ノーパンで過ごす事に決めました。
    大人なのに。

    早速、パジャマのジャージに足を通す。
    この時期はまだ多少肌寒いので、股間のあたりがヒンヤリする。

    しかし、これがなかなか悪くないんですよね。
    最初は少し違和感があったんですけど、直ぐに慣れてくるんです。
    それどころか、むしろ清々しくもある。
    背負っていた重圧から解放されたというか何というか、例えるなら、期末試験最終日で最後の試験のチャイムが鳴った時のようなそんな気持ちになった。
    よっしゃ!夜更かししてマリオカートをやりまくるぞ!と決意したあの日の帰りの会。

    そんな事を思い出しながらノーパンで眠りにつきました。

    翌朝はいつもより身体の調子が良く感じました。
    何だか深い眠りにつけたような気がする。
    ライフゲージがMAXまで回復したような、それくらい絶好調な目覚めでした。

    そういえば、ノーパン健康法というのがあったような気がします。
    うろ覚えだけど、パンツを穿かない事でリラックス効果を高めるというのを聞いた事があります。

    言われてみれば確かにそうだ!
    昨晩14kmランニングしたのに疲労がまるで感じられない!
    こんな簡単な事でここまで調子が良くなってしまうとは!
    スゴイぞ!ノーパン健康法!
    もうノーベル賞ものですよ!!

    そこで思ったんです。

    一晩でこの効果なのだから、1日中ノーパンで過ごせばさらなる効果を望めるのではないだろうか。
    これならアスリートに匹敵する無敵の肉体を手に入れられるかもしれない。

    よし!
    今日はパンツなんて穿かないぞ!
    1日ノーパンで過ごす!
    誰が何と言おうとノーパンだ!

    もう国会前で「脱パンツ」と書いたプラカードを掲げてデモ行進してしまうくらいの勢いでした。
    「脱」と「脱ぐ」が掛かっているという、そんな上手い事もスラスラ出てきてしまう。
    ノーパンには頭の回転を向上させる効果もあるようです。

    すげぇーな!ノーパン健康法!
    無敵じゃねぇーか!

    という事で、休日だったその日は1日ノーパンで過ごす事に決めました。

    テレビを見る時もノーパン。
    ネットをやる時もノーパン。
    片付けなきゃいけない仕事でエクセル打っている時もノーパン。
    ご飯食べてる時もノーパン。

    いつもと同じ日常だけど、とても新鮮に感じられました。

    で、夕方はスーパーに買い物に行きましてね。
    勿論、ノーパンでですよ。
    1日ノーパンと決意したわけですから、そりゃ外出の時もノーパンというのは当然です。
    もうパンツを穿くくらいなら切腹も辞さない構えです。

    ただ、一つ注意しなきゃいけない事があるんですよね。
    自分はよくズボンのチャックが開いている事があるんですけど、ノーパンでこれをやっちゃうと即逮捕になっちゃうんですよね。
    だって過失とはいえポコチン出して歩いていたら誰がどう見ても1000000000000%変質者じゃないですか。

    もう問答無用で現行犯逮捕ですよ!
    公然わいせつ罪なんかで逮捕されたら人生終了だよ!
    こんなのいくら弁明したって、夕方のニュースで「カブトゴリ容疑者は妖怪パンツ隠しにパンツを隠されたなどという意味不明な供述をしているため、警察は薬物の疑いも視野に捜査を継続する方針です。」とかなるに決まってんだろ!

    そんな管理人さんが逮捕された将来を考えながら歩いていたらスーパーへ到着しました。
    今日は肉ジャガを作ろう!
    ノーパンで肉ジャガ、ノーパン肉ジャガです。
    ノーパンしゃぶしゃぶみたいに言うんじゃねぇーよ!

    早速、ショッピングカートを押して見慣れた店内を滑走する。
    ノーパン効果のおかげか、カートを押すのも軽快だ!

    まあ、いい年こいた独身男性がノーパンで肉ジャガの食材をカゴに入れていくというのは何ともシュールな光景なんですけど、とにかく気分は上々でした。
    それはもう、ミュージカルで突然踊りながら歌い出すお姫様みたいに軽快なステップで店内を回った。

    しかしですね、お肉コーナーの辺りで異変を感じましてね。


    「ケツが痛ぇー。」


    いやね、何かお尻の谷間の部分がすげぇーチクチクするんですよ。
    虫に刺された痛みというか、かぶれた痛みというか、もしくは妖怪パンツ隠しが爪楊枝でつついてイタズラしている痛みというか、とにかく急にチクチクしだしたんです。

    痛さの中に痒さもある。
    ズボンの中に手を突っ込んで掻きまくりたいけど、マダム達で賑わう休日のスーパーでお尻をボリボリ掻いちゃったら不審者丸出しだし、下手したら警備員さんにマンツーマンでマークされるわ!
    もう痛いやら痒いやらで発狂したくなるレベル。

    考えてみたら、ズボンってお尻の谷間に沿って縫い目があるじゃないですか。
    どうやらその縫い目がお尻の谷間にクリティカルヒットしているみたいなんです。
    たまにTシャツのタグがチクチクする事があるけど、あれと似たようなものだと思います。
    温かくなったので、むれているのも原因かもしれません。

    ノーパンには落とし穴があった。

    自分は何て愚かな人間なのであろうか。
    今までパンツに当たり前のようにお尻を守ってもらっていた。
    お尻の平和なんて当然のように与えられるものだと思っていた。
    いつしか、その恩恵を忘れてしまっていたのだ。

    今回、パンツを失って初めてその尊さに気が付きました。

    家でブログをご覧になられている方は引き出しからパンツを出して確認して頂きたいんですけど、あと職場で休み時間などにブログをご覧になられている方は上司のズボンを脱がせてデスクの上で四つん這いにさせて確認して頂きたいんですけど、パンツはズボンと違ってお尻の谷間の部分に縫い目がこないような構造になっているんですよね。
    これって、お尻の肌の弱い部分に縫い目が当たってしまうとチクチクしたり不快感が生じてしまうので、そうならないよう試行錯誤されてこのような形になったのだと思います。

    これにはメーカーの絶え間ない苦労が詰まっているに違いありません。

    何かパンツの第一人者みたいな、「プロジェクトX」に出てくるような研究者がいて、生地や縫製を変えて試作を何回も繰り返すんですけど、その度に田口トモロヲの声で、「肛門が・・・痛かった・・・。」という、言葉と言葉に微妙な間を挟んだナレーションが流れて失敗したりしていたと思うんです。
    そして、研究に研究を重ねた結果、現在の快適なパンツに仕上がったと思うんです。

    もうね、今回ノーパンになって初めてパンツの有難味が分かりましたよ。
    パンツが無いとチクチクしてすげぇー痛ぇーもん。

    ノーパン健康法とか言い出した奴死ね!!
    こっちはお尻が不健康だよ!!

    やっぱりね、本当に大切なものというのは失った時に初めてそれが身に滲みて分かるんです。

    普段、当たり前のように存在し、当たり前のように穿いているパンツ。
    しかし、その役割というのは非常に重要で、失われてしまえば日常生活すらもままならない。

    ありがとうパンツ。



    買い物を終えて帰宅した後、お風呂に入りました。

    今日は散々な1日だったな。
    もうノーパンなんて懲り懲りだよ。

    お風呂から上がったら昨晩濡れていたパンツはすっかり乾いていました。
    もう穿くパンツが無いなどという過ちは繰り返えさねぇーぞ。
    同じ轍は二度と踏まねぇーよ。

    しかしその後、夕飯の準備を始めたところで重要な事に気が付きましてね。

    「お米がねぇーや。」

    やっぱり、大切なものは無くなった時に初めて気付くなぁと痛感するのでした。



    ちなみに、この日は肉ジャガの隣にパンを並べてテーブルに着きました。
    そして、一口食べて思うのでした。

    和食にパンはないな、ノーパンだ。

    当ブログ内容の無断転載を固く禁止します