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    裁判が始まりましてね。
    毎度の事ながら裁判って書いてしまうと、ブログをご覧の皆さんは「管理人が逮捕された!」とか思って、

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    謝罪会見ではこんなだったのに、

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    出廷したら別人みたいになっていて、懲役3年執行猶予4年の有罪判決を言い渡されているこんな様子を想像するんでしょうけど、こっちが訴える側ですからね。
    あと自分はヅラじゃねぇーしハゲてもねぇーよ!
    ヅラだったら法廷で号泣してるわ!

    このブログにも何回か書いている建築紛争の裁判です。
    というか、振り返ってみたら前回書いたのってもう昨年の11月なんですよね。
    時間経つの早過ぎですよ。
    DVを受けているスズメのお母さんの話って、3ヶ月くらい前に書いたかと思っていたら半年を軽く超えていました。

    そんな今までの話が気になる方は、続きはWEBで↓↓↓

    意義あり!

    スズメの涙トゥモロー・ネバー・ダイ


    まあ「お前の記事は長いから読むのが面倒くさい。」とか「おまけにお前は足もくさい。」とか「早く死んで下さい。」と思っている方も大勢いらっしゃるかと思いますので、順を追って簡単に説明しますと、自分の住んでいる家の正面に9階建てのマンションが建設される事になりまして。
    閑静な住宅街にいきなり9階建てのマンションですから、周辺の住居が日影になったり、近所の建物は相手から家の中が丸見えになってしまったりと様々な懸念が生じるわけです。
    なので、周辺住民で弁護士を雇って猛反対しているんですけど、何せ爺さん婆さんばかりですから、若いからという理由で自分も駆り出される事になってしまったんです。

    その後は区の斡旋で双方の会合が行われましたが、自分は話し合いの途中でおならを我慢出来なくなっちゃってスカシッ屁クライシス。
    結局、会合は何の進展もなく、区役所までおならをしに行って終わるのでした。



    で、あれから数ヶ月。
    ついに裁判が始まりました。

    まあ裁判って戦みたいなものじゃないですか。
    法廷という名の戦場で言葉を武器にしのぎを削るようなものじゃないですか。
    なので、家を出る前は戦場に赴く武士のような気持ちで支度をしていました。
    もうなんか大きな貝殻みたいなやつを「ブウォーーー!!!」って吹きながら突撃するくらいの心構えだった。

    いざ出陣!!
    東京地方裁判所へ向かいます。

    しかし早速問題が発生するんですけどね。
    裁判所にはバイクで行ったんですけど、裁判所の裏にある日比谷公園の駐輪場に到着したら満車でやんの。
    赤ランプが無慈悲に点灯してた。
    もうね、この時点で集合の10分前ですよ。
    間に合わないじゃん、どうすんのコレ。

    この辺りって駐車場や駐輪場が少ないし、省庁が連なっているのでそこら辺の空きスペースにバイクを止めるなんて事もまず不可能なんです。
    こりゃピンチです。
    だって裁判に遅刻するのって社会人として、いや人として死刑じゃないですか。
    もう裁判官から机の上に置いてある木槌みたいなやつで頭をおもいっきりぶん殴られるレベルですよ。

    なので、無理を承知で係員のおじさんにバイクを置かせてくれるよう頼んでみましたが、こっちも時間が無くてパニクッていたので「裁判に遅刻して死刑になる!!」とか意味不明な事を言っていました。
    おじさんキョトンとしてた。
    絶対犯罪者だと勘違いしてたわ。

    結局、他の駐輪場へバイクを止めて裁判所まで猛ダッシュしました。
    そして、やっとこさ到着。
    猛暑ですから汗だくですよ。
    こいつ法廷で戦う前から疲労困憊じゃねぇーか!

    さあ、ここからは戦場です。

    もうね、ラストサムライの最後の方みたいな感じで突撃したんですけど、裁判所の入り口には空港なんかにある金属探知のゲートが設置されていましてね。
    そのゲートを通ったら「プーーーー」って鳴っておもいっきり引っ掛かっちゃいました。
    警備員さんに囲まれる管理人。
    まあ汗だくになったブサイクが猛ダッシュでやって来て保安検査に引っ掛かっているわけですから、最悪これは身柄を拘束されても仕方がない。

    ちなみに、戦場に赴く心構えで来たので心の刃とかに反応しちゃったかと思ったんですけど、財布に反応しただけでした。

    いやちょっと待ってくださいよ!
    酷いじゃないですか!
    だって自分の前の人は財布出さなくても普通に通ってたじゃないですか!
    何で自分だけダメなんですか!?
    自分は小銭しか持っていないからダメなんですか!?
    お札が全然入っていないからダメなんですか!?

    駐輪場が満車だったり保安検査に引っ掛かったり、何でいつも円滑な社会生活を送れないのだろうか。

    で、検査が終わって1階のエントランスに入ったら、弁護士さんと周辺住民から選ばれた代表者たちが集まっていました。
    まあ裁判って法廷で発言もしなければいけませんから、周辺住民の代表者って真っ当な社会人なのだろうと思うじゃないですか。
    そんな頼れる奴一人も来てねぇーんですよ!
    来てるのって70~80歳の婆さん3人ですからね。
    これじゃどう考えても戦力不足じゃねぇーか!
    プラス、汗だくになって保安検査に引っ掛かってるようなブサイクですから、これもう完全に終わった。

    いやね、何で婆さんしか来ていないかと言うとですね、なんか自分は周囲から勘違いされていて法律に詳しい人というポジションになってしまっているんですよ。
    もう弁護士さんと管理人さんに任せておけば大丈夫みたいな雰囲気になっているんですよ。
    この日だって「管理人さんは法律に詳しいから裁判でどんどん発言して下さいね。頼りにしていますよ!」とか言われちゃいましたから。

    いやいやいやいや!
    ちょっと待って下さいよ!
    それ1000000000000%誤解なんですって!
    法律なんて全然詳しくねぇーよ!
    だって舛添都知事が都庁で連日釈明していたじゃないですか。
    公費を使って家族で温泉に行っても、ホテルで一瞬でも会議をしたらそれは政治資金規正法違反にならないって最近テレビで知ったくらいですから。
    自分はそれくらい法律に疎いんです。
    そもそも、こっちは人の事をブスとかブログに平気で書く人間なんだから、法律よりも常識を学ばなきゃいけないんだよ!

    あと、これはあまり関係ないけど舛添都知事も野々村議員みたいに号泣していればあそこまでメディアに批判されずに済んだんじゃないですかね。
    二人とも公費について問われたら「記憶にございません。」と連発していたけど、野々村議員は号泣シーンばかり放送されていたから、もう不正流用なんてどうでも良くなっていた雰囲気があったし。
    反対に舛添都知事の「記憶にございません。」は明らかに悪意が感じられた。

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    そんな事を考えながら、裁判の受付をするため2階へ向かいます。
    で、婆さん達ってもう歳ですから、やっぱりこっちは気を使ってエレベーターで行こうとするじゃないですか。
    そしたら皆ズカズカと階段を登って行きました。
    すげぇーバイタリティーじゃねぇーか!

    婆さんたちの中に白鳥さんという、スターウォーズに出くるヨーダみたいなシワくちゃな婆さんがいるんですけど、この人がまた凄いんですよ。
    86歳なのにもうライトセイバーを「ブウォン!ブウォン!」って振り回して帝国軍相手に戦い出だすくらいのバイタリティーなんです。
    この前なんて、家の近くを歩いていたら自転車に乗って「おいっすー!」みたいな感じで猛スピードで通り過ぎていきましたからね。
    「嫁いで東京に出てくる前は東北で農作業をやっていたから体は丈夫。」とか言っていました。

    いやそれでも普通86歳でこんな階段ズカズカ登っていけるか!?
    しかも、2階って言ったって1階はエントランスになっているから実質高さは3階みたいなものなんですよ。

    昔職場に御園君というデブがいたんですけど、たぶん御園君より登るのが早かったと思う。
    それに、御園君は3階に登っただけで「ブヒィィィ、ブヒィィィ、ブヒィィィ!」って呼吸困難で死にそうになっていましたし。
    そのくせ「僕は動けるデブですよ。そこら辺のデブと一緒にしないで下さい。」とか言っていたんですけど、お前どう見ても動けないデブじゃねぇーかよ!
    もう階段登っただけでフルマラソンを走り終えたくらい疲弊していましたもん。
    途中に給水所を設けて水分補給しないとダメなレベルだった。

    で、弁護士さんと受付を済ませて待合室で待っていたら、液晶モニターに番号が表示されて自分たちの番になりました。

    さあ、ここからが本番です。

    このブログの管理人、ついに出廷します!
    そして、皆一念発起で指定された部屋へ入ったんですけど、そしたらもう拍子抜けですよ。
    裁判って裁判なのだから、当然の事だけど法廷でやるイメージがあるじゃないですか。

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    なので、やっぱりこういう場所を想像するじゃないですか。

    だけど、なんかただの会議室みたいな部屋でした。
    オフィスで使うような簡易的な長い机が並べられているだけだし、おまけに部屋の隅にはパイプ椅子が無造作に転がっているし。
    当然、裁判官が「静粛に!!」とか言いながらバンバン叩く木槌みたいなやつもありませんでした。
    想像していたのと全然違ぇー!!
    小学生の頃にやった学級裁判と同じくらいのクオリティーだった。

    しかも、部屋の中では中日ドラゴンズの山本昌を太ったカエルみたいにしたおじさんが椅子を並べて準備をしていたんですけど、事務員かと思ったらこの人が裁判官でした。
    何このシュールな展開。
    もう「異議あり!!」って叫びそうになった。

    まあでも考えてみたら確かにそうですよね。
    民事訴訟なんて毎日幾つも発生しているわけですから、テレビに出てくるような法廷で行っていたらそれこそ裁判なだけに捌ききれませんよね。
    そんな上手い事を思い付いて下を向いてほくそ笑んでいたら、建主と建設業者、相手の弁護士が入室してきました。

    いやもうね、向こうは強面の幹部連中5人+弁護士2人ですから凄い威圧感ですよ。
    部屋が小さいから余計迫力がある。
    もうこっちは完全にブルっちゃいましてね。
    それにドラマとか映画だと建設業者の背後って筋者って言うんですか、大抵ヤクザとか恐い人たちがいるじゃないですか。
    野々村竜太郎に倣って、情に訴えかける作戦で号泣してやろうかと思っていたんですけど、もう恐怖で本当に号泣しそうになったわ。

    まあしかし、相手の背後にはどういった筋者がいるのかは分かりませんが、筋者だろうと何だろうと引き下がるわけにはいきません。
    それにこっちだって筋者ですからね。
    ブログをご覧の皆様には今まで隠していましたが、実は自分も筋者なんですよ。
    そういう家系に生まれてしまったというか、遺伝というか、これにはもう抗う事が出来ないのです。

    ほら夏ってとても蒸し暑いじゃないですか。
    家に帰ってお風呂に入る時パンツを見ると、お尻の谷間の部分に汗で筋が出来てるんですよね。
    もう毎日ケツがビッショリだよ!

    子供の頃、父も近所の公園でテニスをして帰ってきたらズボンに大きな筋を作ってた。
    自分はこんな悲しい筋者になんてなりたくなかった。
    この時だって裁判所まで全力ダッシュしたものだから、もうお尻の辺りが湿ってる感触が、お尻が筋ってる感触があった。
    おまけに相手の威圧感にブルっちゃっていますから、冷や汗もお尻の筋に拍車を掛ける。
    「プシャーーーーーーー!」

    そして裁判が始まった。

    まずは原告であるこちらの主張を裁判官と相手方に訴えました。
    細かくは書きませんが、日照権の侵害、周辺住居のプライバシーの侵害、周辺建物の不動産価値の低下を説明し、周辺住民に配慮した設計に変更するよう申し立てました。

    マンションが建設されれば、今までの穏やかな生活は一変してしまいます。
    自分の住んでいるマンションにしたって、日影になったり向かいのマンションから部屋が丸見えになったりしますからね。
    あと婆さんの中には賃貸経営で生活している方もいるので、不動産価値が低下するのは死活問題なんです。
    実際、退去された住民も複数いますし、今後もこのような状況が続くのは明白ですから、補償もするよう申し立てました。

    まあ、案の定、今回もこちらの申し立ては全て突っぱねられましたけどね。
    相手業者はホームページを見ると大規模なマンションを何棟も建てているので、こういった建築紛争の裁判に慣れているのでしょう。
    相変わらず皆傲慢な態度だった。
    弁護士だっていい歳こいて髪をちょっと茶色く染めちゃってるいけ好かない奴でしたし。
    でも良く見たらオシャレで染めているのではなくて、ハゲを目立たなくするために茶色く染めているだけでした。
    ハゲを隠すために染めるのって髪に余計ダメージが掛かるから負のスパイラルになるだろ。
    さまあ!もっとハゲろ!
    野々村竜太郎みたいにハゲろ!
    そして号泣しろ!

    ハゲが促進する念力を送るくらいしか出来ない無力な自分が情けない。
    おまけにお尻も筋っちゃってるし。
    もうこっちが号泣したくなった。

    で、裁判はこちらが譲歩を試みても相手は全く譲歩せず、和解する気が弁護士の残り少ない毛ほども感じられませんでした。
    結局、夕方の5時まで続きましたが、今回も何の進展も無く次回に持ち越しとなりました。

    こりゃあ折り合いを付けるのが難しそうだな。
    おそらく次回も同じような展開になるだろう。
    裁判官も建物が適法な以上、設計の変更や住民への補償をするよう命令するのは難しいと思います。

    また皆で集まって戦略を練らないとな。
    とりあえず今日はもう帰ろう。
    婆さん達はトイレに行って少し休んでから帰ると言うので、自分だけ先に帰る事にしました。

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    帰りに携帯で撮ってきた。


    この後、駐輪場へ向かう途中で資料のコピーを婆さんたちに渡し忘れていた事に気が付きましてね。
    今ならまだ間に合うだろうと思ってダッシュで裁判所まで戻ったんですけど、入り口の所でまた「プーーーーー」って鳴っちゃいました。

    お前ホント学習しないよな!
    金属の類は先に出しておけよ!
    何で同じ過ち繰り返してんの!?
    死ねばいいのに!

    しかも警備員さんに「先ほども引っ掛かっていましたよね?」とかフレンドリーに話し掛けられてるし。
    うるせぇー!デケェー声で言うんじゃねぇーよ!

    恥ずかしくなった自分は、舛添都知事や野々村議員のように「記憶にございません。」と嘘八百な返答をするのでした。


    ちなみに、この後トイレの前で婆さんたちを見つける事が出来たのですが、渡す書類のページが抜けていて結局戻ってきた意味がありませんでした。
    なんかもう気が抜けたらオシッコしたくなっちゃったわ。
    自分もトイレに行ってから帰ろうかな。

    今日は駐輪場が満車で遅刻しそうになるわ、保安検査に二回も引っ掛かるわ、裁判は進展しないわ、書類にミスがあるわ、おまけにお尻は筋っちゃってるわで散々な一日だったな。

    誰もいない裁判所のトイレで野々村議員のように号泣するのでした。

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